目次 Contents
2020年2月12日の水曜日に長崎市の国道202号で、1日に2回も同じ場所で車が横転する事故が発生しました。
1日に2回もですよ!レース場ではなく国道?でなぜ?と思う方も多いのではないでしょうか。
1回目の横転事故は12日の午前8時30分ごろ
軽トラックが横転し40代の男性が腰の痛み、病院へ搬送されました。
2回目の横転事故は約5時間半後の午後2時ごろ
軽商用車のワンボックスカーが横転し80代の男女が閉じ込められたが、ケガはありませんでした。
天候は?風速は?事故現場は?含めておでかけには注意しておきたいこと考えてみました。
事故現場
Googleマップ、上空から確認します。
くの字と思える急カーブ、いづれも車両は国道202号の右側から下方向(柿泊方面)へ走っておりました。
もう少しカーブ部分を近づけて確認してみます。
(画像はすべてクリックすると拡大します)
このあたりで横転していた。
2回目の事故画像、軽自動車が確かに横転しております。
天候はどうだったのか?
気象庁の過去データから2件の事故が発生したあたりを確認してみます。
天候は?
長崎の1時間ごとの値、2件の事故発生時刻あたりの降雨量や風速。(国土交通省:気象庁)
1件目の事故
時間 | 降雨量(mm) | 気温(℃) | 風速(㎧) | 風向き |
午前8時 | 0.5 | 12.0 | 1.2 | 北 |
午前9時 | 2.5 | 12.0 | 2.6 | 北 |
1件目の事故は、午前8時過ぎから9時までの間に起きたと考えられます。
降雨量は0.5~2.5mm、1mm未満だと傘をさす必要がないレベルから、2mmを超えるとザァーっと降っており、傘や雨具が必要なレベルになります。
道路は濡れていたことが判断できます。
横転の原因の一つとも考えられる風速は1.2~2.6㎧、風速の目安で考えると「軽風」なので、顔に風を感じる、木の葉が動く程度と言われており、風が原因で横転とは考えにくいとはずです。
路面は濡れており操作ミス、カーブの侵入速度が速いための原因でしょうか。
2件目の事故の天候や事故は?
時間 | 降雨量(mm) | 気温(℃) | 風速(㎧) | 風向き |
午後1時 | 3.5 | 12.8 | 1.6 | 東南東 |
午後2時 | 6.0 | 13.3 | 1.3 | 北北西 |
2件目の事故は、午後2時前ということなので、上記掲げた状況だったと考えられます。
雨量は1件目の事故より多いことがわかります。
3mm以上になると、水たまりができる程度、5mm以上は本降りとなり風は弱く雨が降っており視界を妨げることも考えられます。
1件目の事故と同じく路面は濡れており操作ミス、やはりカーブの侵入速度が速いための原因でしょうか。
路面の傾斜など見てみます。
路面状況や標識
2件目の事故発生後の路面状況です。
警察官は雨具、先頭車両もワイパーを動かしており、小雨のようです。
よく見ると、カーブ手前から傾斜していること(上り坂)が画像で判断できます。
平坦ではなかった急カーブのようです。
カーブを曲がりきると。
まだ上り坂です。
上りながら左へ曲がる急カーブだったのです。
急カーブという意味を調べてみます。
道路などで、曲りぐあいが急であること。急に曲がること。
標識ではどのように通常掲げられているのでしょうか。
「急カーブ注意」とあります。
他にもあります。
この先「くの字」90度に近いカーブがあります、予備標識です。
路面にもあります。
「急カーブ速度落とせ」と書かれております。
では、1日2回も同じ場所で横転した道路周辺には、このような標識などはあったのでしょうか。
事故発生現場少し手前から確認してみます。
尚、グーグルマップストリートビューからの判断となります。
右側には海(相川漁港)そして国道202号の直線道路です。
制限速度は、40Km/hです。
しばらく進みと、上り坂になります。
ストリートビュー上では、制限速度くらいの標識しかありません。
さらに事故現場近くまで進めてみます。
左カーブの手前、標識はありませんが、道路には注意を促しております。
「ハ」という文字に似ております。
通常ならこの路面に「この先急カーブ」と書かれていてもよいのかもしれません。
さらに事故現場となったカーブ手前です。
何か変だと気づきませんか。
事故の原因はこれだと勝手に考えてみました。
事故の原因
事故の原因はスピードオーバー、ハンドル操作だと思いますが、路面の矢印の向きとカーブミラーの赤矢印見落としも考えれられるはずです。
もう一度このカーブ、どれくらいのカーブなのか再確認します。
どう見ても90度に近いカーブです。
では、路面に書かれた矢印は?
赤丸:あまりこの先急カーブという印象はないように思えます。
2回の横転事故はどちらも単独事故、手前の車がブレーキを踏めば減速しカーブを抜けれたかもしれません。
黄丸:雨だったので視界が悪く見落としかもしれません。
また、対向車がタイミングよくカーブミラーあたりを横切り矢印は死角となり気づかなかったかもしれません。
路面の矢印は、これから急カーブが来るぞ!という内容ではないように思えます。
もしかしたら路面矢印で「錯覚」したのでしょうか。
二度とこの現場で事故を起こさないようにするには、予備看板の設置、この先急カーブという案内をすることで予防できるのではないでしょうか。
これだけの案内表示だけでは、他県から観光で訪れた方も横転する事故が発生すると考えられます。
1件目の事故はわかりませんが、2件目の軽商用車のワンボックスカーは地元のナンバーでした。
慣れた道路でもつい、うっかり判断ミスだと思います。
これから安全装置が重視される中、ワゴンタイプ(人の運搬)、バンタイプ(貨物の運搬)で事故発生率も変わってくるのかもしれません。
今回の横転事故、警察では「カーブを曲がろうとした際、ハンドル操作を誤ったと見て詳しく調べております」。
個人的には、ハンドル操作と案内表示の少なさが原因ではないかと思います。
おわりに
同じ場所のカーブで1日2回も車が横転する事故の原因は何なのか考えてみた結果、案内表示や路面の矢印など個人的な見解ですが、納得できたと思います。
軽トラ、商用ワンボックスカーの事故、つまりバンタイプがどこまで安全装置が新機能が整備されるのかが今後の道路事故、カギを握るかもしれません。
上り坂でも制限速度は守らないと横転する!理解しておきたいです。
コメント
トラックバックは利用できません。
コメント (0)
この記事へのコメントはありません。